粟島の概要

粟島は瀬戸内海国立公園の中にあって、
香川県詫間町の北部の海上約4kmに位置し、
周囲16.5km、面積4平方kmの島です。
太古は小さい三つの島であったものが、
潮流によって砂州ができ、それが結び合わ
されて現在のようなスクリュー型の珍しい
一つの島を形成したものと考えられています。
香川県教育委員会文化財保護委員会の発掘調査によれば、まだ四国本土には誰も住んで
いなかった頃、粟島には すでに島のいたる所に、縄文人が住んでいたとされています。
(粟島の縄文は今から5000年くらい昔の縄文晩期に当たる)
しかし、狩猟・採集の縄文期が終焉するとともに、粟島の縄文人は 歴史の霧の中に
忽然と姿を消してしまいました。
おそらく一部の者たちは丸木舟で海岸寺方面に渡り、又一部の者たちは目の先の荘内半島に
渡って紫雲出山に住み着き 学会の常識を覆した紫雲出山頂遺跡を築いたのでしょう。
近年の南太平洋におけるモンゴロイド分布の研究などを背景に、想像をたくましくするならば、
それ以外の者たちは沖縄から東南アジア、はるか南太平洋方面に拡散していったのではないか
とも思われます。
荘内半島から粟島に至る地域に語り伝えられる「浦島太郎伝説」は、遠い昔の縄文人の
血脈の残光なのかもしれません。
ともあれ 粟島の島民が、昔から海運、操船の術に長け、結果として 進取の精神と
自由を愛する気風に溢れていたことは、種々の粟島の歴史的資料からも
容易に推察できるのではないでしょうか。
現在の粟島は、昭和62年に90年続いてきた国立粟島海員学校が閉鎖され、それに伴って
過疎化が進んでいます。
しかし 四季を通じてのおだやかで温暖な気候と、豊かな自然に包まれ、島の活性化に
向けての島民の熱意は熱いものがあります。