食べられる粟島の野草(1)
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↑ツルナ(ハマジシャ)の群生 | |||||||
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○ツルナ(蔓菜) 日本名:蕃杏、浜萵苣(ハマジシャ)、浜菜,磯萵苣 ツルナ科 原産地:日本、中国、オーストラリア、南アメリカ 特長・・・ツルナは、海岸の砂地に自生する野草で, 全体が肉質で無毛、淡緑色で高さが60センチくらいになり、 地をはって蔓(つる)状になって生長するため、 ツルナと名付けられた多年草草本(そうほん)です。 英語名では、ニュージーランドほうれんそうといって、これは イギリスの探検家キャプテン・クックがニュージーランドへ 探検に出かけたときに、ニュージーランドの海岸で発見し、 イギリスに持ち帰って栽培するようになって、その名で 呼ばれるようになったそうです。 わが国では 江戸時代から栽培され、芽先を摘んでも直ぐに 次の芽が出てくる重宝な野菜として知られていました。 |
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ツルナ | |||||||
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収穫は初夏から晩秋までで、若芽や若葉を摘んで利用します。 葉や茎を煎じてお茶代わりに飲むと胃炎に効くと云われています。 調理法・・・・ツルナの旬は夏の終わりから秋にかけて,肉厚の葉や茎を摘み取って食用に します。 風味はホウレンソウに似ていて、特に若葉は柔らかく癖がないので 調理しやすく、食べやすい風味です。 熱湯で茹でて水にさらし、汁物の実やお浸し,和え物にします。 オリーブオイルで炒めて、塩コショウをぱらりと振りかけても、 美味しくいただけます。 特にビタミンA効力を持つカロチンと鉄が豊富に含まれています。 ビタミンC、カルシウムも多く含まれています。 胃潰瘍(いかいよう)、胃酸過多(いさんかた)、胃腸カタルに 効き目があるとされ、1日量10〜15グラムを水0.3リットルで煎じて、 約半量まで煮つめて食間に服用すると効能があります。 |
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チガヤ | ||||||||||
○チガヤ(茅萱) イネ科の多年草、チガヤ属。高さ30〜60センチメートル。 春〜初夏に白い毛のある小さい花を穂のように多数付けます。 若い花穂を「茅花(つばな)」と呼び、この穂はほのかな 甘味があり食べられます。 端午の節句の「粽(ちまき)」は、もともとは お餅に 茅萱の葉っぱを巻いたものだそうです。 穂は乾かして 火をおこす火口(ほくち)に用いました。 |
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粟島では若い穂を「つばめ」と呼び、子どもたちは野遊びの時に、ほのかに甘く
しっとりとした穂を食べたものです。 根は漢方で白茅根(はくぼうこん)といい、消炎・利尿・浄血剤などに使われます。 若山牧水の茅萱の歌をご紹介しましょう。「つばめを」と共に味わってください。 |
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秋のとんぼ 作詞者 若山牧水 茅萱(ちがや)のうへに ほろほろと きいろい 胡桃(くるみ)の葉が落ちる 茅萱の陰から ゆめのよに 赤いとんぼが まあいたつ とんぼ可愛や 夕日のさした 胡桃の幹に 行つてとまる |
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