食べられる粟島の野草(2)
○やまもも
     日本名:渋木(しぶき)・楊梅(ようばい)
     学名Myrica rubra 
     やまもも科の常緑樹
特長・・・やまももは「山桃」とも表されれ
     「やまもも」の名前の由来は、山に生え、
     桃のように食べられる実をつけることからから
     名付けられたといわれています。
     「古事記」で、伊邪那岐命が黄泉の国から
     逃れるシーンで雷神に 「桃の子」を投げつけて
     退散させる、というところがありますが、
      この「桃の子」は山桃の実だとの説が
     あるそうです。     
やまもも
↑まもなく食べごろに熟した
 やまももの実
やまももの木は、大きなもので20メートルを超えます。雌株・雄株は別々の木で、雄株には
実はなりません。関東以西の温暖な産地に広く見られます。
葉は笹の形に似ていて、春に赤い花が咲き、夏に丸い実をつけます。
6〜7月に熟するやまももの実はやわらかく
傷みやすいので、街の果物屋さんで見かけることは
なかなかありません。
やはりやまももの甘酸っぱい本当の味は、実際に
やまももの木からちぎって食べるのが一番です。
粟島にはたくさんのやまももの木があります。
ぜひ粟島に来て島の野生の味を味わってください。
やまももの木の皮にはミリシトリン、フラボノイド等の
色素が含まれていて、江戸時代以降から広く染色に
使われてきました。 剣豪、宮本武蔵と一乗下がり松で
決闘した有名な「吉岡一門」は、実は染色の老舗で、
やまももを主とした鉄媒染による染めを扱っていた
そうです。
↑粟島不天付近、道端のやまももの木
 一杯に実
を付けても誰も食べません